古本屋の始めかた:神奈川古書組合より

前回の書き込みから2か月ちょっと経ちました。

日々古本販売に格闘しながら、何とか新しい年を迎えた新人古書店、

神奈川古書組合 相模支部の香博堂オンラインです。

新人の古書店ですので、これから独立されて古書店を開業してみようと考えられている皆様の役に立つ話かどうかは何とも言えませんが、私が古書店を営業するにあたり、心がけていることを書かせていただきます。あくまで私の場合ですよ・・・・・。

 

「単利をとるか、複利をとるか。」

これは、どちらが正解という話ではありません。

仮に5百円で仕入した本があるとします。

古本屋の経験としては、3000円の値付けをしたら1か月後には売れてしまう商品。

利益は1か月で2500円。

同程度の物が10冊売れたとすると、1か月の利益は25000円。

初期投資は5000円。

これが単利の販売方法。

一方複利での販売の場合、

1か月で売れる商品を5日で売るために価格を下げて販売します。

単利と同じく500円で仕入れた商品を1500円で販売。

利益は5日で1000円。

売上金1500円を元手に500円の本を3冊仕入。

10日目の売り上げは4500円。

売上金4500円を元手に500円の本を9冊仕入。

15日目の売り上げは13500円。

売上金13500円を元手に500円の本を27冊仕入。

20日目の売り上げは45000円。利益は31500円

初期投資は500円

 

となり、20日間で売り上げ、利益とも単利をこえることになります。

しかし売り上げ冊数は単利10冊に対して複利40冊。

複利の場合、単利の4倍以上の仕事量をこなさなければ、単利をこえることはできないという事になります。

「そんなに簡単にいくわけないじゃね~か!」という声が聞こえてきそうですが、理論上の話です。

極端ではありますが基本的に考え方は間違いではありません。

 

 

古本屋の場合は、この単利と複利の比率を店主それぞれが考えて商売をしています。

「自分の決めた値段で、売れるまで頑張る。」タイプの古本屋は、単利を求めるタイプであり、「在庫を極力持たずに、仕入れたものはできるだけ早く売ってしまう。」タイプの古本屋は、複利を求めるタイプの古本屋と言えるでしょう。

 

それぞれのタイプにはデメリットがあります。

単利を求めすぎると、お客様のニーズに合わない本があった場合、在庫が増えすぎてしまい保管の限界量超えてしまいます。

この場合、倉庫などの新たな保管場所を探すことになりますが、保管場所にも限界がありますので、最終的には新たな保管場所を作るために二束三文で在庫を処分してしまうか、販売量と同等の量の仕入をするしかありません。

もともと単利を追う場合販売量が少ないので、仕入れの量も少なくなり、店頭やネット販売時に新鮮味が無くなっていくことになります。これは、売り上げの減少を意味します。

複利を求めすぎた場合、仕入量を確保することが生命線になってきます。

在庫がなくなることは売り上げがなくなることを意味しますので、走り続けなければ売り上げの確保はできません。

また、人の何倍も仕事をしないと、一人前の売り上げを上げることはできません。

 

皆さんが古本屋をやってみようと考えたとき、実店舗でもネット専業でも同じだと思いますが、最初は「自分の得意な分野の本を販売していこう。」と意識されるはずです。

これは、無意識に単利での販売を考えていることになります。

自分のセンスとお客様のニーズがバッチリあっている場合はどんどん売れていくのですが、

お客様のニーズは千差万別ですので、自分のセンスで仕入れたものがどんどん売れていくことはなかなか難しいと思います。

その時に「今よりも在庫量を増やして売り上げを伸ばそう。」と考えることは、新たに単利の品物を増やすことになり、最終的には不良在庫であふれることになるでしょう。

 

“自分のセンス”、古本屋で言うところの“目利き”といいますが、これは経験を積まなければ力はつきません。

かといって売り上げを上げなければ、店を継続していくことはできません。

みなさんがお店を始めるときに、単利と複利のバランスを意識して商売をはじめられた方が、この商売に入りやすいのではないかと思っています。

 

最後になりますが、「じゃ、お前はどういう比率で仕事をしてるんだ。」と思われている方にお答えします。

私の場合は、1:9の割合で、複利での販売をおこなっています。

この比率にした理由は、資金力がありませんので、極力倉庫や店舗などの固定費を使いたくなかったのが理由の一つで、

もう一つが、経験が浅いので、この手法でしか売り上げを上げるすべがないと思ったからです。

当然、仕入量・仕事量を増やさなければ売り上げを確保できませんので、毎日できる限り働いております。

資金力が出来て経験を積んでくれば、この比率を3:7、4:6としていくつもりですが、しばらくはこのまま走り続けるつもりです。

あくまで私の場合ですよ・・・・。

 

ここまでの長文にするつもりはなかったのですが、なんとなく書いていったら結構長くなってしまいました。
スンマッセン・・・。

読み返してみると、12月25日のナインブリックスさんの内容と多少かぶっている様な気がしましたが、やっぱり気にしないことしておきます。
 

次回の内容は・・・・・。わかりません。

香博堂オンライン


下記内容にて1
月度の古書店開業セミナーを実施致します。

費用は無料ですので是非ご参加をお待ちしております。

 

日時:1月29日(金曜日)

14:00-16:00

場所:神奈川古書会館 3F 会議室

 
今月のテーマは「経営を安定させるために商材を多角化する古本屋」

組合の市場では古本だけで無く骨董品、CD・DVD・レコード、おもちゃ等色々な商材が出品
されます。こういった多種多様な商材をTPO(Time 時間/Place場所/ Occation場合)を
念頭に置きながら販売して行く事例をご紹介致します。


予定内容
 

古書店開業のビジネス形態(実店舗・ネット・催事)
組合組織・入会メリット・入会方法
③今月のテーマ「経営を安定させるために商材を多角化する古本屋」
模擬入札の体験・実際の入札風景(youtube
質疑応答
交換会会場見学


ご注意 
セミナー内容は参加者の人数・ニーズにより変更する場合がございます。


『参加方法』

 

*申し込みのための必要情報

・お名前

・ご住所

・現在の状況(例:勤めながらネットで古書を販売している。古書店を専業に検討中)

・電話

・メールアドレス

 

*お申し込みは下記のどちらかでお願い致します。

メール

kanagawa_kosho@bg.wakwak.com

 

電話

045-322-4060  (月または金のみ 10001700


あけましておめでとうございます
今回は古書店を開業する皆さんにも身近な税金消費税についてお話しさせていただきます。
消費税は取引の内容によって取り扱いが様々なのですが、国内での古書の仕入、売上には
消費税が課税されています。
消費税の表示の有無は関係ないので注意してください!(表示が無くても税込計算です)
消費税はご商売のなかで預かったり、預けたりしていますので納税の際に差引して残った金額を納税または還付といった手続きを行います。
自分が他の方に預けている消費税が多い場合は税金が還付される場合もあります。
特に店舗の大規模修繕や車両を購入したりした場合は還付の可能性があります。また消費税の申告・納税しなければならない方(納税義務者)についても細かな要件がありますのでお近くの税理士にご相談してみてください。

それではまた。


税理士法人河合会計事務所
代表社員税理士 河 合 琢 也
http://zeimu.co.jp/

古本屋の経理にかかわるご相談は下記組合メールにお送り下さい。
kanagawa-kosho@bg.wakwak.com



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